■横浜市民アクト 新しい事業の展開

アクトのミッションである「生涯学習をとおして、市民が出会い、学び、活動経験を共有する機会を提供するとともに、市民が学びながら市民相互の交流と協力を促進するためのさまざまな支援を行い、豊かなまちづくりに寄与する」ことをいつも念頭に置き、活動を進めてまいりました。
28年度は、「横浜市社会教育コーナー」指定管理と「ほどがや市民活動センター(アワーズ)」の業務委託が始まり、職員同士協力しながら事業を進めて来ました。

■社会教育コーナーの事業

1 平成28年度事業報告
(1)学びあいと出会いの為の社会教育プログラムを企画運営する事業
学校・地域コーディネーター養成講座を受託し、6月から2月まで実施した。

(2)生涯学習を支えるボランティアを支援する事業
イ)学校教育との連携に関して
横浜学校・地域コーディネーター連絡会、Yokohama学校地域コーディネーターフォーラム、学校・地域コーディネーターフォローアップ講座を実施した。

ロ)社会教育との連携に関して
おはなし会ボランティア養成講座・講演会、読書活動ボランティア交流会、家庭教育学級パンプキンを実施した。

(3)子どもの健全育成に関する事業
親子の広場、はじめてのみずあそび、おはなし会、学習ルームパレットを実施した。

(4)行政・企業・市民の協働に関する事業
Yokohama学校地域コーディネーターフォーラム、盆栽カフェの実施、サンタプロジェクト・磯子区NPO連絡会・横浜山手芸術祭に参画。

(5)社会教育に関する活動を主たる目的とする施設の管理運営事業
横浜市社会教育コーナーの管理運営
イ)施設管理
・建物は40数年を経、老朽化は否めないが定期的な清掃、計画的な修繕等で対応。教委が、研修室Aのエアコン、アートルームの椅子の交換等行った。
ロ)運営
・「ダンス・ダンス・ダンス」が終わり、ダンスのグループの再登録の減少や、登録グループの高齢化による解散等あり、前年度比32団体登録減少となった。
・しかし、利用団体の予約コマ数を「3コマ」から「5コマ」へ、また空き部屋の1週間前対応も定着したことにより、利用率は微減少に留まった。
・安全安心、公平な対応を心掛け窓口業務を行った。職員はローテーション勤務なので、情報を共有することに務めた。緊急時の対応は、対応マニュアルを作成し、職員への周知を図った。

(6)講師・委員として
【講師】内容(依頼先)
市民活動・生涯学習支援センター職員新任研修(市教育委員会事務局生涯学習文化財課)
生涯学習関係職員フォローアップ研修(市教育委員会事務局生涯学習文化財課)
区民利用施設ネットワーク会議(中区地域振興課)
市民活動・生涯学習支援センター職員新任者フォローアップ研修(教育委員会生涯学習文化財課)
南区街の先生研修会((公財法人)横浜市国際交流協会)
副館長研修会(NPO法人こらぼネット・かながわ)
区民利用施設職員研修(旭区地域振興課)
【委員】
保土ケ谷区読書活動推進会議(保土ケ谷区読書活動推進担当)
保土ケ谷図書館懇談会(保土ケ谷図書館)
磯子区事業評価委員会(磯子区区政推進課)
磯子区民センター指定管理者選定評価委員(磯子区地域振興課)
とつか区民の夢プロジェクト補助金検討会(戸塚区地域振興課)
旭区きらっとあさひ地域支援補助金検討会(旭区区政推進課・福祉保健課)
ほっとなまちづくり推進会議(保土ケ谷区福祉保健課)
横浜市要援護児童対策地域協議会(保土ケ谷区子ども家庭支援課)
星川エリア子育て連絡会(保土ケ谷区子ども家庭支援課)
保土ケ谷区地域・まちづくり活動支援会議(保土ケ谷区地域振興課)
保土ケ谷区地域・まちづくり活動中間報告会(保土ケ谷区地域振興課)

以上の活動は、以下の事業目標のもと、進めました。

1 生涯学習・社会教育に関する情報の受発信並びに相談コーディネートの充実を図る
① ホームページの管理・運営やメルマガ発信を通してコーナーの情報はもちろんのとこ、横浜市内を中心に、機関・施設・団体の各種情報を集約・発信し、横浜の学習活動をより活発にした。
② コーナー利用の団体の高齢化等で会員減少対策として、サークル情報誌を発行し、「何かをしたい、グループを探している」人達の一助とした。また、館内掲示や外の掲示板の有効活用も図り、年間97件の相談があった。
③ 普段から市民の方から様々な相談があるが、27年度から市内を4方向に分け担当職委員を決め、支援センター職員や地域振興課に生涯学習文化財課と訪問し、後方支援に務めた結果各区の現状や課題が見え、それを解決するため、教委と一緒に生涯学習フォローアップ研修を4区で実施した。

2 学校教育・社会教育の人材育成の強化と支援の充実を図る
① 学校教育の人材育成の支援として、受託事業の「学校・地域コーディネーター養成講座」と養成講座OBと一緒に「YOKOHAMA学校地域コーディネーター・フォーラム」「学校地域コーディネーターフォローアップ講座」を開催し、好評であった。
② 社会教育の人材育成の支援として、家庭教育学級ぱんぷきんを開催した。

3 横浜の読書活動を推進する
① 子どもの読書活動推進として、読書活動推進プロジェクトと共催し「おはなし会ボランティア養成講座・講演会」「読書活動ボランティア交流会」を実施。
② お話し会や読み聞かせをしている人向けに「紙芝居講座」「おはなし会ボランティアあれこれセミナー」「大型絵本研究会」を開催。
③ 子ども達が本に親しむきっかけとして、また、おはなし会ボランティア養成講座修了生の実践の場として毎月「おはなし会」を開催。大人向け「BOOKカフェ大人の図書館」を開催し、好評であった。

■ほどがや市民活動センターの事業

事業目標
活動団体(個人)が公益的な活動の担い手として自立度を高め、自ら課題解決に取り組む環境を整える。
1 市民公益活動・生涯学習に関して情報の受発信、相談・コーディネートを充実させる。
2 市民公益活動・生涯学習に関してネットワークを進める。
3 区民利用施設との連携による活動支援ならびに施設どうしの連携を進める。

1 場の提供
目的:地域の団体(個人)等の活動拠点として機能の充実と環境を整える。
内容:研修室・和室・ミーティングスペース等の利用促進並びに安全で清潔な環境を整えるため、定期的な業者による清掃、機器等の点検、毎日の業務での気づきなどから、小破修繕や廃棄物の処理、休館日を利用しての茶器等の漂白、建物周りの植栽の手入れや雑草の処分等行った。
成果:時間帯は午後・午前・夜間の順となり、夜間利用が増えている。曜日では金曜・土曜・水曜の順で利用人数は多いが、稼働率で見ると月曜日以外は大きな差がなく利用されている。6年前から始めた平日夜間帯・土曜・日曜日のミーティングスペースの貸切り利用がすっかり根付いている様子である。
課題:利用人数は昨年比約1,000人減となった。ミーティングスペース利用の減少だが、研修室・和室の利用は増加傾向にある。今年度は行政との協働事業で貸切り対応が増えたことが一因と思われる。次年度は8月を中心に応援隊による子ども向け事業を予定しているほか自主事業を展開して利用者数を上げていく。「蚊」の対策や環境保全に関して建物周りの樹木並びに雑草の処理の、抜本的な解決策を講じる必要がある。業者と相談しながら検討していく。

2 事業目標1
市民公益活動・生涯学習に関して情報の受発信、相談・コーディネートを充実させる。
現代、情報はITやメディアなど収集できるツールは多いが、生きた情報は人が持っている。今年度から区内を4方面に分け、活動現場や区民利用施設に職員が訪問。顔の見える関係をつくりながら情報を収集、相談対応や事業等にも生かした。

目的:保土ケ谷区内を中心に団体や機関、施設等のイベントや講座など各種情報収集を行い活動支援につなげていく。特に広報媒体を持たない団体等の情報提供を充実させる。

(1)相談・コーディネート
目的:収集した情報を元に対応。まずは信頼関係を構築することから始める。
相談件数:1,199件・対応件数:1,411件)
成果:対応件数は前年比230%の増加。特に事業の企画に関する内容(方向性・講師情報)などへのアドバイスが増えた。
課題:活動の運営に関する知識について職員間でバラツキがある。特に市民活動に関する制度・法律・会計・労務などについて相手の話が理解できるよう学んでいく必要がある。

(2)ホームページの管理運営
より見やすい伝わる画面を目指して改造中。同時に内容の検証を始めている。
成果:アクセス数:108,579件、昨年度比109%増となり過去最高数となる。
情報紙へのQRコード掲載などの工夫とメールマガジン登録数の増加もあり、ホームページへのアクセス数につながった。
課題:掲載依頼団体が限られている。アワーズの機能と共にもっと周知していく必要がある。今後も出かけた折や窓口での声掛けなど、職員全員で取り組んでいく。

(3)メルマガ配信
毎月15日配信、登録者数460人(昨年比134%増)
成果:ホームページのアクセス数の増加から見えるように、届けた情報を登録した市民が活用しているのではと推測できる。
課題:市民が自ら利用につながるような工夫が必要。事業開催の折に紹介し登録につなげる、配信記事のアーカイブスをホームページ上に掲載するなど内容が見える配慮をしていく。情報収集の仕組みを再構築する必要を感じる。社会や地域の動きに、より敏感な対応ができるよう検証を進める。

(4)情報紙「アワーズ」の定期発行
年4回発行、現在76か所で1,700部を配布。編集会議で年間テーマを決め、A3版表裏4面を作成。地域の動きや団体の活動状況、講座・イベント・ボランティア募集、助成金等活動お役立ち情報などを掲載。
成果:街に出かけて取材をすることで、活動状況や現場の雰囲気に触れることができ、顔もつながることで情報の引き出しも増えた。職場内で情報の共有も進め、各自業務に役立てている。
課題:掲載依頼が少ない。情報紙・HP/メルマガの有効活用について登録団体をはじめ区民・市民に広く周知をする仕組みを検討し創っていく。

(5)サークルガイドの発行
毎年6月発行。アワーズを拠点として活動している団体等の情報を多くの方に知ってもらい、何か始めたい人への情報提供の一つ。持ち帰って読めるものとして区民利用施設等でも配布。団体の登録更新は2年毎実施、新規登録は随時受付けている。
成果:活動の一歩として紹介できる内容。登録の際活動の状況等把握することができる。
課題:以前のアワーズ職員の「主体性・公益性・非営利」についての理解不足があり、対策として全体会議で研修を実施。実際の審査に対応しながら都度検証を重ねている。利用のための登録でなく、広報手段として活用している団体もあり、今後区内情報の一元化 を目指すに当たり登録についての考え方を整理する。

3 事業目標2
市民公益活動・生涯学習に関してネットワークを進める。
(1)協働運営会議との連携事業(共催)
① 利用者交流会&しゃべろうかい(全3回)
目的:団体同士の情報交換と交流を目的に実施。既に顔見知りの人たちのつながりを太くしていけるように進めていく。
第1回 7月23日(土)13:30~15:30
(内容)講演「ほどがやの森にフクロウが帰ってきた」(講師:カーリットの森を守る市民の会代表:中村雅雄)、応援隊によるギター演奏&おしゃべりタイム
(参加者数)41人
第2回 10月20日(木)10:00〜12:30
(内容)散策「カーリットの森を歩く」(ナビゲーター:カーリットの森を守る市民の会の皆さん)、参加団体の活動紹介&交流
(参加者数)27人
第3回 1月28日(土)13:30〜16:00
(内容)講演「いくつになっても輝ける社会へ」(講師:NPO法人さくら茶屋にししば理事長:岡本溢子、事務局長:阿部茂男)、応援隊による大正琴&交流タイム
(参加者数)28人

成果:今年度は第1回と2回の内容を連動させたことで、区内の身近な自然と里山保全の活動内容の実際を多くの人が体感できた。併せて区内の歴史や民話を題材に活動している紙芝居グループと協働で「カーリットの森にフクロウが帰ってきた」の紙芝居が生まれた。
課題:参加者からは「活動して困っていることを吸い上げて相互協力していく仕組みをつくれるとよい」「講演と音楽と交流と盛りだくさんで、もう少し時間があればよかった」など聞かれた。内容は昨年度来実施したことを踏襲しているだけで、そこで出た意見やアンケートを充分生かしていると思えない。交流会を実施することが目的になっているのではないだろうか。

②活動団体スキルアップ講座(全3回)
「心に届く広報紙のつくりかた」 ~共感を呼ぶ広報紙づくりのコツを知る~
講師:NPO法人 まちづくりスポット茅ヶ崎 事務局長:秦野拓也
第1回 (内容)より活動が伝わるよう、みんなでヒントを出し合おう~発表した活動がどの様に理解されているか客観的に知る~
第2回 (内容)伝える相手を意識してキャッチコピーを考えよう~ターゲットは誰か、そのターゲットのバックグラウンドを意識したキャッチコピーづくり~
第3回 (内容)リーフレット見本市~周囲からの評価により、発行の目的と内容が実際の広報紙と合致しているかを理解、より目的とターゲットを意識する。そのうえでイメージに近い広報紙を選び可視化する~
(参加者数)12人(8団体)
成果:今回のワークを通して参加者は自団体のことを客観視することができたようだ。アンケートには「問題点を客観的に理解(75%)」「広報紙づくりの目的や対象を再確認(75%)」という結果に至る。また自治会町内会からの参加もあり、アワーズとして新たなつながりをつくることができた。
課題:自団体の活動や運営を再考する機会となることが予想されるため、話し合いながら受講していただこうと考え2人1組での募集をしたが、実際には2人揃って受講は難しいことが分かる。今後の検討課題とする。

(2)はぐくみプロジェクトとの連携
目的:区民がつながって活動を始める一歩をアワーズの機能と共に支えていく仕組みをつくる。
①はぐくみ塾&区民企画型講座
地域活動をしている方、始めたい方を対象に仲間を見つけて、一緒にグループ運営の手法や講座企画に役立つノウハウを身に着ける全6回の連続講座。
受講後は出会った仲間と共に複数回の講座を企画、会場の手続きや講師との交渉、参加者募集などの運営の実体験を積んで力をつけ、地域での主体的な活動へつなげる。
アワーズは学習支援者として講座に参加。参加者と顔を合わせながら名前を覚え、グループ運営や企画部分でアドバイス的な役割を担う。
(参加者数)26人
成果:講師情報や事業の方向性などについて、相談が多く寄せられた。企画講座は6企画立ち上がり、(社会的課題・生活課題・文化活動など)みんな生き生きと活動していた。
課題:アワーズをはじめ、会場の使い方など既に承知していると先入観があったが、一つひとつ丁寧に説明をする必要があった。区民が活動をするに当たり、人・モノ・活動資金やグループ運営についての基本的な考え方と各種助成制度、会場などの情報提供を含め継続した活動につながる仕組みを区役所担当者と検討していく。

②地域デビュー講座
「ほどがやの魅力再発見!」をテーマに全8回の連続講座。保土ケ谷の街を知りたい、地域で何かを始めたい、その第1歩として、保土ケ谷の魅力を外部講師や区内のNPOのサポートで歴史や食など様々な角度から知る体験型講座。
(参加者数)28人
成果:修了生が主体的に次年度以降のサポーターとして関わるほか、「ほどがや学び隊」として自主的にまち歩きを実施するなどの成果が表れている。今後も継続した活動につながるよう寄り添っていく。
課題:平成29年度よりアワーズが共催で実施することとなり、中間支援施設の機能が果たせるような企画・運営を行っていく。

(3)地域と学校の連携
目的:学校・地域コーディネーターどうしの交流を進め、地域連携を促進していく。
今年度は学校・地域コーディネーター養成講座に手伝いで参加し「学校と地域の連携の意義」「コーディネーターの役割」など事例を交えながら学ぶ機会とした。
次年度に向けて:平成29年度から保土ケ谷区内の小中学校を中心に地域との連携の現状を聴き取りながら学校地域連携担当職員とも打合せをしながら事業を進めていく。

4 事業目標3
区民利用施設との連携による活動支援ならびに施設どうしの連携を進める。
(1)区民利用施設との連携
~子育て支援拠点こっころ・区社会福祉協議会・アワーズ連携事業~
目的:施設の特性や地域性などを把握し、連携の一歩を探る。
子育て応援講演会「日本の子どもたちはいま」
社会的課題「子どもの貧困」の実際を知る、そして「子ども食堂」などの取り組みについても事例紹介と居場所づくりのポイントなどの話を聞き、会場と一緒に考え学びあう場とした。
日時 内容 講師 参加数
第1回 10月1日(土)13:30〜15:30
(内容)貧困・虐待・いじめ、今の子どもたちを取り巻く社会の現状は?
(講師)よこはまチャイルドライン代表:徳丸 のり子
(参加者数)31人
第2回 11月12日(土)10:00〜12:00
(内容)子どもたちの居場所・・地域コミュニティとは?
(講師)子どもの未来サポートオフィス代表:米田 佐知子
(参加者数)34人
成果:昨年度までの内容を刷新し、三施設が連携していく意義や目的の確認をしたうえで事業を進めることとした。共通の課題をテーマに話し合いながら役割分担や内容の掘り下げなど進めていけた。
課題:テーマや内容を精査しながら、他の施設への広がりを検討したい。

(2)施設間連携事業
~保土ケ谷区内施設職員・行政職員向け研修~(はぐくみプロジェクト事業・区役所との共催)
目的:連携の目的を明確にし、各施設の担当所管と連携に向けて準備を進める
日時 内容 講師・ナビゲーター 参加数
第1回 2月8日(水)14:00〜16:45
(内容)やる気になる、させる場づくりのコツ
・ケアプラザ+地区社協連携事業
・くつろぎカフェ体験
・ミート・ザ・プレスでヒミツを引き出す
(講師・ナビゲーター)今宿地域ケアプラザ職員:真鍋敦、希望が丘地区社会福祉協議会 椎名博美、コーヒーボランティア:菅野弘道 21人
第2回 3月2日(木)14:00〜17:00
(内容)一押し事業から見えてくる地域のタネさがし
・持参したチラシから一つの事業を取り上げて6ポイントに沿って深堀、今後もっと魅力的になるための改善点を検討。
(講師)参画はぐくみ工房代表兼ファシリテーター:竹迫和代
(参加者数)15人

成果:地域のニーズや特性を知ることの大切さや、それを生かした事業の展開、人との出会いや関わり方、地域の人が主役であるなど「場づくりのコツ」を学ぶ。
・2回の講座を連動させたことで、事業の目的・対象・地域の特性や企画をしっかり練るなど気づきが多くあった。
・29年度実施の施設間連携事業に向けての足掛かりとして実施。両日とも講座終了後に「懇親会」を実施。参加者同士話がはずみ、相談しあう様子も見られ、今後の連携に期待できる。
課題:対象の区内施設並びに行政職員の参加を増やす。

5 自主事業
(1)交流促進事業 サロンカフェ
目的:ふらっと立ち寄って気軽に参加できる体験型事業、新たなコミュニティの構築や担い手発掘を目指す。
内容:応援隊登録の2団体に声掛けし、一緒に運営を行う。

(実施日)9月~3月毎月第3水曜日14:00〜15:30(全7回)
(内容)アクリルたわしづくり
(協力団体)アミアミクラブ保土ケ谷
(参加者数)延べ93人

(実施日)10月~2月偶数月第2木曜日10:00〜12:00(全3回)
(内容)植物クラフトづくり
(協力団体)グリーンボックス
(参加者数)延べ24人
成果:参加者の多くが中高年の女性で、アワーズが初めての方がほとんどであった。その為、アワーズの機能や役割を直接伝える機会となった。また参加者同士が教え合う等暖かな雰囲気の場となり、知り合うきっかけとなっていた。
課題:モノづくりに没頭する人もいて、つながる仕組みづくりの難しさを体感した。また内容が女性向けであったので、次年度以降は男性が参加しやすい内容を検討。

(2)ICT講座「活動団体向けSNS活用セミナー」
目的:最新機器やWebサービスを体験し、それを活動に生かす情報通信技術講座
日時:平成29年3月16日(木)13:30〜16:00
(内容)「SNSを使って自分たちの活動をもっと多くの人に知ってほしい」ときの、「安全で効果的なPRのコツを学ぶ」
・情報を受発信するツールの特徴を知り、それぞれの活動に合わせた効果的な使い方について
・プライバシー侵害等による団体の信頼損傷の恐れなど、安全的な使い方について
・書き込み時の注意について
(講師)横浜市吉野町市民プラザ職員 五十嵐洋志
(参加者数)23人
成果:セミナー受講後のアンケートから「SNSがどの様なものか理解ができた」などの声が寄せられた。受講者年齢が幅広く60歳代~70歳代が中心であったが、課題の棚卸や発信内容を整理するワークが好評で皆さん意欲的に取り組んでいた。
課題:SNSの理解からツールごとの違い、安全性、書き込み時の注意点まで内容が多かったようで、
受講者のSNS活用状況に応えきれていなかったと感じる。ノウハウ講座を求める声もあり、また受講者の年齢層を考えても、実践的でかつ具体的に目に見える進行を考える必要も感じた。

6 街の学習応援隊事業
(1)応援隊紹介事業
目的:区内の生涯学習を活発にすることを目的に区民利用施設やアワーズを会場にPR事業を展開
① 作品展@区民ギャラリー
日時:平成28年8月23日(火)~8月30日(火)
(参加者数)8登録者
成果:今回に向けて準備した作品をただ展示するだけでなく、どう見せたらよいかなど登録者それぞれスペースの使い方をイメージしての参加が多くみられた。当日配布のリーフレットに掲載するコメントをそれぞれに考えてもらうなど少しずつ登録者が参画できる流れをつくった。
課題:「街の学習応援隊」としての作品展示であるが、只の作品発表会の様であった。今後は応援隊としてのサポート内容、例えば初心者向きの内容や依頼した時の内容がイメージできる工夫などを伝えていきたい。
②ちょっと体験講座
日時 内容 会場 参加数
第1回 3月3日(金)13:30〜15:00
(内容)笑って脳活エクササイズ
(会場)川島地域ケアプラザ
(参加者数)9人
第2回 3月6日(月)13:30〜15:00
(内容)アクリルたわしづくり
(会場)桜ケ丘コミュニティハウス
(参加者数)3人
第3回 3月7日(火)9:00〜12:00
(内容)カラーコーディネート体験
(会場)西谷地区センター
(参加者数)21人
第4回 3月9日(木)13:30〜15:00
(内容)初めて楽しむ俳画
(会場)西谷地区センター
(参加者数)5人

成果:
・参加者に向けて応援隊事業とほどがや市民活動センターについて周知できる機会とした。
・講座を実施した登録者には参加者のニーズ把握や活動内容の伝え方などについて気づくことがあり、今後の活動に生かされる講座となった。
・参加者、会場の施設職員、登録者、アワーズにとってもプラスの機会となった。次年度以降回数を増やし実施していく予定。
課題:参加者が定員に満たない講座もあった。周知方法・内容を検討する必要があった。登録者が講座当日、事前打ち合わせと内容を一部変更していた事例があった。相互のコミュニケーションと講座実施についての責任を伝える必要がある。

(2)交流・研修
つながるサロンミーティング
目的:登録者同士の交流や情報交換を目的に相互理解を進める。また応援隊としての役割やボランティアでの活動の意義などを理解する機会とする。
日時:平成28年12月6日(火)10:00〜12:00
(内容)応援隊登録者と区内公共施設職員や地域団体等との顔合わせの場として企画。応援隊の2分間のパフォーマンスと依頼側の活動紹介を行い、地域で様々な活動が行われることを知る機会とした。
(参加者数)29人(登録者:19人・利用者10人)
ファシリテーター:NPO法人夢コミ・ネット代表 時任和子

成果:応援隊と利用団体が直接顔を合わせそれぞれの活動内容を聞き、体感できる機会となった。
・当日のファシリテーターからボランティアとして活動するうえで踏まえておくこと(コミュニティへの貢献・人権への配慮・秘密厳守・生きがいなど目に見えない報酬・コミュニケーションの重要性など)を伝え、今回の開催趣旨として重要なポイントとなった。
課題:区民利用施設など利用者側の参加について課題が残った。今回午前中に設定したが、多くの施設ではシフト勤務のため午後の開催が参加しやすいのではと考えられる。今後の検討とする。

7 他機関・団体との協働
(1)パソコン相談会の実施(パソコンよこはま宿との共催)
目的:パソコン相談会等を通して地域の活動を支えていく。
(内容)毎週金曜日パソコン相談会の無料実施。
(実施回数)49回(アワーズのみの実施回数)
(参加者数)478人(アワーズのみの参加者数)
パソコン、スマホなどのSNSの利用方法や機械のトラブル(故障原因など)について対応。
成果:活動が永く続いていること、また区内5地区の公共施設等での定期開催は区民にとって安心した相談どころとして定着している。
・相談対応だけでなく、アワーズ事務所にとっても、インターネットなどのトラブルに関しての相談も対応してくれるなど、大変頼もしい団体である。
課題:SNSの普及に伴い様々な課題がある中で、連携した事業展開を目指すに当たり、よりコミュニケーションの時間を増やしていきたい。
・現在利用している貸し出し用パソコンは区役所所管のもの。大変古い機種であり、保守点検やソフトのバージョンアップなど定期的に実施しているが、この先どこまで対応可能なのかを区役所とも検討していく必要がある。

(2)ほどがや生涯学習フォーラム「まなぶん祭り」への参画(共催)
目的:区内を拠点に活動している団体の交流の場に参加して活動の状況を把握し、顔の見える関係を構築。業務に生かしていく。
内容:生涯学習フォーラム実行委員会との共催事業。実行委員として事業の企画・運営を担い、アワーズホームページへの活動内容の掲載等事務も担う。
日程:平成28年12月3日(土)・4日(日)10:00〜15:00
(参加者数)1,500人
成果:実行委員はそれぞれ部会に分かれ当日に向けて話し合いや準備を行った。当日だけの交流でなくこうした準備段階で顔を合わせ共に創っていくことが、それぞれ今後の活動にも生かされるのではないかと思われる。
・当日は相談窓口を設置、まなぶん祭りに初めて来た人も含め複数の相談を受けた。
課題:現在は実行委員会参加団体のみの展示・発表・体験コーナーになっている。区内団体やまちづくりに関わる企業・商店街などの当日のみの参加を促せるよう実行委員会へ提言し、広がりを持たせたい。

(3)ほどがや人・まち・文化振興会への参画
目的:区内の様々な分野の団体・企業・個人との連携を進め、アワーズの業務に生かしながら保土ケ谷のまちの活性化を図る。
内容:「朝市街道部会」に参加、地産地消をテーマに野菜の生産農家と消費者をつなぐ仕組みを区役
所区政推進課と共に創る。
・毎週火曜日午前中、区内農家の野菜の販売所10か所設置。
・地元野菜を取り入れた「ほどがや弁当」の開発を弁当業者にも加わってもらい、販売は区民祭などのイベント時と普段は注文を受けて届けるスタイルで行っている。
・いずれも売り上げから収入があり、事務経費や振興会の事業に役立てている。
・近隣区の野菜の直販所の視察や区内レストランなど食材を扱う店の開拓を進めている。

(4)横浜サンタプロジェクトへの参画
目的:「横浜のまちに笑顔を届ける」をコンセプトに実施。実行委員会に参加し企画・運営を担う。
企業・NPO・学生と出会い、事業連携を進めるきっかけとする。また次年度以降実施する保土ヶ谷版サンタプロジェクト実施の際の協力先とする。
(内容)
訪問サンタ:児童養護施設や障害児施設など7か所
清掃サンタ:パシフィコ横浜から各方面にチームを組みゴミを拾いながら街をきれいにする
広場サンタ:子ども達もサンタになって舞台で踊ったり、各ブースで工作やゲームを楽しむ
実行委員会は市内の企業・NPOなど18団体が参加、当日参加サンタは830人となり、一般参加者を加えると1,000人を超える人数となった。

(5)退職後の地域活動推進事業(ダイレクトメール)実行委員会
(内容)
仕事の第一線から離れた区民を対象に地域への第一歩を踏み出してもらう方策として「ダイレクトメール」を届ける企画・運営を担う。
・誰にどの様なダイレクトメールを送るのか、装丁、内容などの検討や編集作業に加わる。3月
末に発送。67歳になる区民3、000人が対象。
・12月末から3月中旬までの間、11回の打合せを実施。
・実行委員会:区福祉保健事業企画課・生涯学習支援係・区社会福祉協議会・アワーズ
成果:相談対応から始まった内容だが、一緒に作業を行うことでそれぞれの業務内容などがみえてくるなど、今後の事業に向けて情報の収穫が多々あった。
課題:大変タイトなスケジュールでの対応であった。今後は時期など計画的に進めていきたい。

(6)近隣区や区内の関係機関との連携
目的:同様の事業を展開している他区の支援センターや区民(市民)利用施設等との連携を図る
内容:相鉄沿線6区会議に参加し情報交換等行う。区内の各施設へは冒頭で述べたように4方面を各職員が担当し、仕事の合間に訪問や地区センター祭りの出張相談ブース設置などを行い、顔の見えるつながりを進めている。相談等も寄せられ少しずつ実績を積んでいる。

8 評価・検証
(1)評議会の開催
目的:第三者としての立場からアワーズの管理・運営に関して評価・助言をいただき、公平かつ効率的な運営と市民協働の在り方について共に考える場とする。
日程:第1回 平成28年10月24日(月)13:00~15:00
第2回 平成29年 3月22日(水)18:00~20:00
内容・及び評価:議事録及び評価シート参照

(2)利用者アンケート
目的:アワーズ利用者から施設の利用に関して要望や意見をもらい、管理運営に反映していく。
・実施時期:10月11日~12月10日の間
・回答数:504件
・意見・対応
①「配架しているチラシがもう少し整理され見やすく、手に取りやすくしてほしい」 チラシラックを2台増設。それまで重ねる、施設名でまとめて置くなどしていたチラシをすべて見られるように変更。また分野ごとに配架するように工夫した。
②「グループボックスを増やしてほしい」 今後申し込み・利用状況を見つつ検討する。
③「駐車場を設置してほしい」 現在の駐車スペースは障がい者及び荷物の搬入出・講師対応などの利用で対応している。
④スタッフの対応で「必要な情報が得られた」「相談しやすい雰囲気」などの回答が多く寄せられた。 今後も相談者や利用者に寄り添った対応と運営を心掛けていきたい。